介護事業は他の事業と比べるといくつかの違いがあります。そのひとつが、収益がすぐに入ってくるわけではないと言う点です。多くの事業は、その日の売り上げなどが収益となってすぐに資金として組み込むことが可能です。しかし介護事業の場合、その事業を利用する人は介護保険の被保険者です。
そのためサービスに対する対価も、その保険を通して事業者には支払われます。そしてこれは申請、受理、保険金の支払いと言う過程が必要です。そのため事業者に利益が入ってくるのは、その過程が終了した後と言うことになります。これは特に、新規に介護に乗り出した事業者にとってはなかなか辛いものがあります。
新規においては利用者の獲得と共に、それを継続させるための資金確保、収益確保が必要不可欠であるためです。そこで利用されるのがファクタリングです。ファクタリングとは、事業者が保有している売掛金をファクタリング会社が買い取り、その金額を支払うと言うシステムです。売掛金とは、納品、サービスの提供が終了しており、請求書も出しているが、先方の都合によってまた支払われていない現金のことを言います。
介護事業の場合、これは提供したサービスに対する保険金と言うことができます。つまりファクタリング会社によってそれが買い取られることで、保険金が支払われるまでの過程の終了を待つことなく、収益を確保できると言うわけです。そのため新規事業者は事業を軌道に乗せやすくなりますし、既存の事業者でも業績の改善をはかることが可能となります。